銀河英雄伝説

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銀河英雄伝説』(ぎんがえいゆうでんせつ)はローエングラム朝銀河帝国歴史書。編年体。編者は地球出身の田中芳樹と言う人物である。

目次

[編集] 概要

記事は宇宙暦796年から始まる。同年のフリードリヒ4世崩御に伴うゴールデンバウム朝銀河帝国の内乱と崩壊、ラインハルト1世の2度のノイエラントへの遠征と銀河帝国の成立、宇宙暦801年のラインハルト1世崩御までを記述する。

この時代は宇宙暦史上でもまれに見る戦乱の時代であり、今に残る記録はしばしば断片的である。田中は丁寧な仕事で事跡を収集、吟味し、2つの帝国の間に横たわる時に陰惨、時に華麗な歴史を描き出した。

特にノイエラント地方に存在したハイネセン主義勢力についての記述の豊富さは特筆される。現在では散逸してしまった多くの同時代資料を参照していたと考えられてられており、この点で同時代の基礎史料とされる。

[編集] 思想的背景

銀河英雄伝説』全編に貫かれている思想は「専制政治是か非か」と言われている。つまり、唯一王による専制政治と衆愚政治のどちらか最終的に民衆を幸せにするのか、という点である。この対立軸はラインハルト1世と、魔術師と呼ばれたノイエラントのハイネセン主義者によって体現される。古典期のプラトンに溯るこの問いに、本書が画期的な回答を示したとは受け取られていないが、専制君主の君臨する帝国の正史であるがゆえの限界と考える者もいる。

また、「テロリズムによって歴史が動くのか否か」という問いかけもあるとされる。そして、テロリズムによって突き動かされ、テロリズムによって収束して行く歴史を生き生きと描き出すことで、田中は一定の見解を読者に暗示している。

田中の生きた時代は2大イデオロギーの対立が収束し、自由主義の優越性が声高に喧伝されていた。自由主義陣営の勝利が確定すると、勝者達の間に予断が生じ、衆愚政治へ陥る。やがてテロリズムの嵐が吹き荒れ、世界は混沌の渦へ飲み込まれて行くかに見えた。 田中はそこに宇宙暦800年紀のアナロジーを見たのである。編者である彼にとって本書は、過去の教訓であると同時に未来への警鐘でもあった。

[編集] 戦争

本書はゴールデンバウム時代の空間艦隊戦闘について、詳細な記述がなされ、今日に興味深い知見を提供している。

今日の視点から見ると奇異に映るが、この時代は前線に常時戦力を張り付けるということはせず、作戦の都度首都より大規模な打撃戦力を派遣していた。この軍事行動は直ちに敵方の知るところとなり、同等の対抗戦力が派遣される。そして両者は前線で邂逅し交戦に至る。これが会戦である。基本は夥しい数の同一艦種で密集した戦列を組み、レーザー砲撃で相手の陣形を崩した後突撃する。当時は艦艇の性能が低く、また火力偏重であったため、数で戦列を支えていた。三次元空間機動砲術が確立されていない時期の戦闘記録であることは注目に値する。また、会戦の最終局面では、艦隊旗艦が単騎突出し旗艦同士の一騎打ちを挑むなど、古風であると言える。両陣営の均衡が崩れると、一方的な殲滅戦となることが多かったようで、会戦の度に莫大な戦死者が出た。人的資源の枯渇がノイエラントのハイネセン主義勢力の経済を破綻させたことが記録されている。

超光速航法の可能な質量40兆トンの宇宙要塞など、荒唐無稽な兵器も記録されている。以前は伝説、または著しい誇張に過ぎないと考えられていたが、近年の考古学的研究の結果ほぼ事実であった事が確認され、本書の記述の正確性が改めて明らかとなった。

[編集] 底本

現在知られる最古の版は徳間ノベルズ版で全10巻。後世の版も概ねこれを踏襲しているため、底本とされている。

また、外伝と称される一連の文書群があるが、本編に比して局地的な記述に終始しており、田中芳樹の手になる文書であるかは疑わしいとされる。ただし反論として、本編の終了時点以後の記事を全く扱っていない点を指摘し、本人による補稿であるとする説もある。現在知られている外伝は6巻、ただし第6巻は散逸し現存しない。

[編集] 列伝

 本書は編年体の歴史書であり、登場人物も極めて多いことから、個人の足跡を追うのは困難を極める。そのため、特定の人物に焦点を当てた列伝が後世の史家によって多数補われてきた。ただし、過剰な脚色を含む書画が多く、正史を追うのが非常に困難である。

[編集] 戦役とおおよその歴史の流れ

銀河帝国前史
昔々民主主義があったころ人々は権力をある男に集中させてしまった。その男は豹変し銀河帝国を作り上げたのだ。
自由への旅へ
ある日、ある氷だらけの惑星にて一人の男がある発想を思いついた。『氷で宇宙船を作ればこの星から逃げ出せる』。男は仲間たちと共に船を作り上げ、遥かなる銀河を渡っていったのだ。
自由惑星同盟誕生
逃げ出した人達は銀河帝国の手の届かない惑星に移動。その途中で中心人物を失うがその男は人々の心の中に生きることになる。
黎明篇 宇宙暦796年
アスターテ会戦のこと
イゼルローン要塞奪われるのこと
ヤンは奇策を用いイゼローン要塞を奪取。このことにより自身がついた同盟はあっさりと帝国進行に駒を進めてしまう。
ノイエラント大蜂起のこと
アムリッツァ殲滅戦のこと
焦土作戦で補給が滞った同盟軍に帝国軍が敢然と襲い掛かる。同盟はこの戦いから滅亡の道を歩み始める。
放蕩帝崩御のこと
野望篇 宇宙暦797年
ノイエラント動乱のこと
賊軍討伐のこと
大公御最期のこと
雌伏篇 宇宙暦798年
地球動向のこと
移動要塞建議のこと
ノイエラント動向のこと
要塞戦のこと
イゼローン要塞に対して移動要塞を用い雌雄を決しようとする帝国軍。ヤンなきイゼローン要塞は危機に陥るが一同が力を合わせ対抗する。最後はヤンの策により要塞戦は終了する。
策謀篇 宇宙暦798年
廃帝失踪のこと
宣戦と遠征のこと
陽動戦のこと
回廊占拠のこと
風雲篇 宇宙暦799年
バーミリオン会戦のこと
太祖御即位のこと
飛翔篇 宇宙暦799年
大逆事件のこと
叛徒征伐のこと
ノイエラント動向のこと
怒涛篇 宇宙暦799年から800年
大本営進設のこと
御親征のこと
要塞再度奪われるのこと
マルアデッタ会戦のこと
乱離篇 宇宙暦800年
ノイエラント平定のこと
大逆事件のこと
太祖御親征のこと
回廊会戦のこと
魔術師還らずのこと
回天篇 宇宙暦800年
太祖御行幸のこと
総督乱心のこと
落日篇 宇宙暦801年
太祖御成婚のこと
ノイエラント争乱のこと
御世継ぎ御生誕のこと
シヴァ会戦のこと
夢見果てたること

[編集] 主な登場人物

[編集] 銀河帝国

ラインハルト
帝国暦467年(宇宙暦776年)、帝国の首都星洛陽に下級貴族の長男として生まれる。10歳の時、大好きにしていた姉が宮内省の役人に見いだされ、姉を皇帝に奪われたと思い込み。復讐の為帝国を乗っ取るという重度のシスコン。友も姉もいなくなり結局終盤で丁夫人とでき婚した。
キルヒアイス
ラインハルトの親友で、暗殺計画からラインハルトを守るために早すぎる死を迎える。
ミッターマイヤー
帝国の双璧と称される名将コンビの片割れ。ついて来れぬ者は置いてゆく。
ロイエンタール
帝国の双璧と称される名将コンビのもう片方。語尾に「武人」をつけて喋るという奇癖を持つ。
オーベルシュタイン
冷徹な参謀の軍人。キルヒアイスを殺した原因となったと言う事で腐女子には相当嫌われている。
冷血を絵に描いたような人物であり、数多くの策を実行した。
老犬をかわいがっていたと言う文もあるが、これは実は『死馬の骨を買う』行為であり、まったくもって老犬に好意を持っていなかった完全に冷徹な男であった。
メックリンガー
芸術家提督と呼ばれる多彩な才能の持ち主で、参謀タイプの軍人。
ビッテンフェルト
黒色槍騎兵隊を率いる。猪武者で、後先構わずに突撃する傾向がある。
ケスラー
ケンプ
帝国に属する一将軍。必ず帰ると家族に宣言するという死亡フラグを立てて出征し、大方の読者の予想通り戦死した。
ルッツ
憲兵の一人。
ミュラー
鉄壁の名を持つ人。
ワーレン
提督の一人
アイゼナッハ
無口な男。『しまった』としか喋れない。
レンネンカンブ
頑迷な男。この男のせいでヤンは再び戦いの場面に戻る事になる。
ファーレンハイト
銀河帝国に属する一将軍。
ヒルダ
実は帝国で一番の実力者。ツンデレ技を駆使して終盤にラインハルトに惚れさせ、最終的な勝者になる。シリーズ唯一ズダーンを見せる。89話13分17秒確認。

[編集] リップシュタット陣営

オフレッサー
接近戦で帝国最強の男。最後はオーベルシュタインに利用され、陣営の分裂の為に使われてしまう。
その他有象無象
陣営に加わった人達。結局はばらばらで最後もばらばらだった。

[編集] 自由惑星同盟

アーレ・ハイネセン
作品開始時には既に故人。首都には彼の巨大な銅像が建つ。なおこのの銅像は「巨大な銅像などまともな神経の人間の耐えられるものではない」というラインハルトの信念によって、後に引き倒されている。
ヤン
宇宙暦767年生まれ。5歳の時に実母が船上生活に嫌気がさして男を作って蒸発。星間交易船の船長であった父の元で育ったが、父が事故死した為、無料で学校に通える制度によって学校で勉強するが、制度が変わり軍人になるしかなくなる。
軍人になった後、上司を囮にした策を実行。そのおかげで昇進する。
この時に惚れられたフレデリカと後に結婚。地位と美人の嫁を兼ね備えた勝ち組の男になった。
幾度の戦いの中でも上司の命令に従い軍の戦いで上司の命令をちゃくちゃくとこなす。
あまり地位にはこだわらなかったが、最終的に地位にこだわった人物に暗殺されると言う非業の最後を迎える。
ユリアン
ヤンの養子。何をやってもそつなくこなすため、周囲からねたみを買うのが普通だが、周りの人間が超人ぞろいの為普通の人間にとどまっている。
ポプラン
宇宙艇・スパルタニアンを駆る撃墜王。
シトレ
作品開始時の連合の統合作戦本部長。
ビュコック
気難しい爺さんだが、ヤンには気のいい爺さん。後述のフォークのせいで襄陽で敗戦した後、責任ばかりが大きくなって誰もやりたがらなくなった宇宙艦隊司令長官を、ただ年長であるというだけで押し付けられる。
ドーソン
魏の侵攻時の統合作戦本部長。統合作戦本部長になれたのは実力ではなく黄皓とのコネによると評されている。
フォーク
同名滅亡の原因を作ったとされる一人。ヤンをライバル視しているが、ヤンは実力勝負にはなんら興味が無かった。
ただ最後にヤンを殺した事で『無能な男』から『馬鹿』にランクダウンした。
アッテンボロー
逃げの達人。
フレデリカ
ヤンに惚れて軍隊に入ったと思われる人物。非情に有能な人材ながら料理が下手。
シェーンコップ
元帝国軍人。孕ませた女の数が「いちいち覚えてられない」数に達してしまい、流石に困り果てて同盟に逃げ込んだ。ただしそこでも性格は変わらず、ご落胤を1個連隊ほど作るに至る。生まれた子の一人であるカリンが抗議に訪れた時も、最初は相手がわが子だと気がつかず、僅か2秒差で水戸由梨が助け出さなければ、カリンの父親であり同時にカリンの子の父であるというややこしい系図が生まれていた。なお、アニメ外伝では原作にも無いシリーズ唯一の濡れ場をやってのけた。銀河英雄伝説が一部アダルトコンテンツに指定されたのは彼の所業によるものである。
カリン
シェーンコップのご落胤連隊の1人。
キャゼルヌ
恐妻家で、2人の娘がいる。8歳の長女を主人公の被保護者に与えてその見返りに出世を願う職業軍人である。
ムライ
ガミガミ親父。あまりにも口うるさいのでみんなから煙たがられた。
頭は固いが非常に有能を地でいく人間であり、人間としては非常にできている。
グエン
メルカッツ
銀河帝国からの亡命者。家族を帝国において同盟に逃げ出すなど非情な面がある。

[編集] フェザーン

ルビンスキー
「黒狐」とよばれる事もあるフェザーンのリーダー。男女のいずれの説もある。

[編集] その他

地球教団総大主教
太平道地球教団のトップ。銀河帝国と自由惑星同盟を共倒れさせようと画策するが失敗する。


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